函館O邸



PROJECT NAME

函館O邸


YEAR/CATEGORY

2001 年 / HOUSE ( 個人住宅 )


ARCHITECT

西森陸雄、遠藤可奈子


PROJECT DETAILS:

函館の地に築120年の茅葺き屋根の民家の増改築。
この歴史ある建物をただ保存するということではなく、人が暮らしてこそ残す価値があるとし、懐古的な復元方法でなく、現代の生活になじむ残し方を意識した。例えば、屋根は函館では茅がなかなか手にはいらないことや、維持にコストがかさむことから屋根は銅板葺きに変えたが、いつでも茅葺きに戻せるようになっている。
また、建物の北側半分は建設当時を復元保存、残る半分は住み易さを考えた居住スペースとして内装を一新した。居住部分にはもともと建具だったところに壁を設けたが、その壁に黒のアルミバーで見切りを入れることによって、建具のような軽さを感じさせながら生活空間をきちんと確保している。
建材も新旧の対比を意識して使用した。
「古きを生かしながら新しきを生む」を実行した増改築。


PHOTOGRAPH

撮影:古館 克明 (Furudate Katsuaki)





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